研究課題/領域番号 |
18K06490
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
山崎 世和 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (60581402)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 抑制性シナプス / GABAA受容体 / GARLH / 結合因子 / Neuroligin |
研究成果の概要 |
本研究では、申請者が世界で初めて発見したGABAA受容体新規結合因子GARLHに焦点を当て、抑制性シナプスを制御する新たな分子機構を明らかにすることを目的として研究を遂行した。その結果、GARLHが、抑制性接着因子NL2だけでなく、興奮性接着因子NL1とも結合し、NL1を抑制性シナプスへ局在化することを明らかにした。加えて、GARLHと結合することが明らかになったNL1について、HAノックインマウスを用いたプロテオーム解析を行い、NL1の結合分子を網羅的に同定した。また、近接依存性ビオチン化標識酵素とGARLHの融合タンパク質をマウスの脳に発現させ、未知の結合因子を探索する系を立ち上げた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳が正常に機能するためには興奮性と抑制性のバランスが重要であり、このバランス破綻が様々な精神疾患の原因となることが近年になって明らかにされてきた。また精神疾患の原因として、シナプス接着因子NLの変異が複数報告されている。本研究では、抑制性シナプス制御因子GARLHが、興奮性のNL1に結合し、これを抑制性シナプスに局在化させることを明らかにした。これはGARLHがNLを介して興奮性・抑制性のバランスを制御する可能性を示し、精神疾患の発症に深く関わることを示唆している。よって本研究成果は、近年社会問題となっている精神疾患の発症機序解明に繋がりうるという点で、学術的・社会的に意義のあるものと言える。
|