研究課題/領域番号 |
18K06516
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
安田 浩樹 佐賀大学, 医学部, 教授 (60294071)
|
研究分担者 |
向井 秀幸 神戸大学, バイオシグナル総合研究センター, 研究員 (80252758)
惣谷 和広 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 疾病研究第三部, 室長 (80415207)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | ストレス / 不安 / 海馬歯状回 / 抑制性神経細胞 / protein kinase N / グルタミン酸トランスポーター / 海馬 / 代謝型グルタミン酸受容体 / シナプス伝達長期抑圧 / ストレス緩衝作用 / 興奮性 |
研究成果の概要 |
前頭前野や海馬歯状回等気分を制御する領域において、ストレスが興奮性を変化させてうつや不安が誘発される。先行研究で行ったマウス行動実験において、頻回水泳やPKN1遺伝子ノックアウトによって不安が抑制されていたので、歯状回におけるEAAT3発現低下によるmGluR活性上昇は、軽度ストレス時に不安を和らげる一種の「ストレス緩衝作用」を誘発している可能性がある。一方、海馬歯状回の活動抑制によって不安が低下するという報告が多いことから本研究課題では、EAAT3発現低下によるmGluR活性化が歯状回抑制性神経細胞の強い興奮上昇を誘発し、出力を強力に抑制して不安を低下させる、という仮説を検証した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頻回水泳は、元来うつモデル動物を作成するためのストレスとして以前より利用されてきたが、近年不安やうつをマウスで誘発するストレスとしては不適切であることが報告されている (Mul et al., eNeuro 2016、等)。実際申請者が野生型マウスに頻回水泳を行ったところ、オープンフィールド、明暗検査では不安の亢進は見られず、高架式迷路でオープンアーム滞在時間が増えるという、不安が抑制される結果となった。このようなストレスによる不安緩衝作用の報告はこれまで存在せず、さらにストレス応答としての不安緩衝作用のメカニズムを解明できれば、不安やストレス障害の治療開発のきっかけになる可能性がある。
|