研究課題/領域番号 |
18K06532
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
|
研究機関 | 北海道大学 (2021) 同志社大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
平井 康治 北海道大学, 医学研究院, 博士研究員 (30648431)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 大脳基底核 / 聴覚 / 淡蒼球外節 / ラット / 電気生理学 |
研究成果の概要 |
大脳基底核は運動―体性感覚機能への寄与が良く調べられているが、特殊感覚への応答やその解剖学・生理学的性質はあまり知られていない。そこで、ラットの淡蒼球外節に着目してin vivoの電気活動記録を行い、音刺激に対する応答を調査した。その結果、従来の大脳基底核スキームに反して、多くのニューロンが興奮性に応答すること、応答するニューロンは淡蒼球外節の尾側側頭部に限局することを明らかにした。逆行性トレーサー標識により、この領域に入力する興奮性ニューロンは視床下核に加えて非毛帯系の聴覚関連視床・大脳皮質領域であり、出力先は刺激のサリエンシーに反応するドーパミン細胞のある黒質外側部であることがわかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大脳基底核はほぼ全ての大脳皮質領野から入力を受けており、運動、認知、情動、学習など多くの機能に関わっている。淡蒼球外節は線条体から抑制性の入力を受け、大脳基底核全体に脱抑制により情報を伝達するとされる間接路の主要神経核である。聴覚を含む特殊感覚が淡蒼球外節を介して大脳基底核の活動にどのように影響を与えるのかについてはまだほとんどわかっていない。本研究では、従来の大脳基底核スキームと反した、興奮性の音刺激応答や、音応答する淡蒼球外節領域の主要な入出力経路を明らかにできた。これらは今後、パーキンソン病患者でしばしば見られる幻聴の発生機序の解明やその対策に寄与する基礎情報となることが期待できる。
|