研究課題/領域番号 |
18K06585
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
江上 寛通 静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (50553848)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 不斉合成 / フッ素 / 相間移動触媒 / C-H結合 / ラジカル / ケトン / C-H変換 / 光 / フォトエノール / フッ素化 / 不斉反応 / 触媒 |
研究成果の概要 |
光励起により水素原子引き抜きが可能なベンゾフェノン誘導体を基質としてフッ素化を行ったところ、目的のモノフッ素化ではなく、過剰反応が起こったジフッ素化体が主生成物となることがわかった。そこでHAT触媒としてケトン類を種々検討したところ、モノフッ素化体を選択的に得ることに成功した。しかし、相間移動触媒条件でのC-Hフッ素化は進行せず、課題が残った。一方、キラル相間移動触媒から調製されるフッ素化剤とラジカル種とを反応させたところ、エナンチオ選択性の発現を確認することができた。このことは、ラジカル中間体を経るフッ素化の立体制御の可能性を示す有用な知見である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新しいフッ素化合物を供給する方法論の開発は、生命科学研究において重要な課題であるが、最も効率的と考えられるC-H結合のフッ素化に関して、その立体制御を成す一般的な方法論は未だ確立されていない。そのため、C-Hフッ素化反応の立体制御法の開発を目指した本研究は学術的に挑戦的である。一方、その生成物は含フッ素ケミカルスペースの拡充に貢献することから、意義ある課題である。今回、ラジカル中間体をキラル相間移動触媒から調製されるキラルフッ素化剤と反応させることで、その立体制御が可能であることを示すことができた。これによりラジカル的なフッ素導入における立体制御の新たな方法論を提供するきっかけを得た。
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