研究課題/領域番号 |
18K06602
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
|
研究機関 | 岐阜医療科学大学 (2020) 岐阜薬科大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
笹井 泰志 岐阜医療科学大学, 薬学部, 教授 (60336633)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 高分子-酵素複合体 / バイオコンジュゲーション / 温度応答性高分子 / 原子移動ラジカル重合 / 酵素-高分子複合体 / グラフト共重合体 / 高分子-酵素複合体 / トランスグルタミナーゼ / タンパク質医薬品 / PEG化 |
研究成果の概要 |
vinylmethylether-maleic acid copolymer(VEMA)の側鎖に上限臨界溶液温度(UCST)をもつポリスルホベタインメタクリレート(PSBMA)を伸長させたグラフト高分子を合成し、その温度応答性におけるPSBMA側鎖のグラフト密度や鎖長の影響を明らかにした。適当な条件で合成されたPSBMA-g-VEMAでは、UCST未満でVEMACを外層する高分子ミセル様粒子の形成が確認された。本ミセル様粒子表面に固定化したトリプシンでは、UCSTより高い温度の溶解状態で触媒活性を示し、系の冷却により不溶性粒子として回収可能であった。また、再利用も可能であった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した温度応答性グラフトコポリマーは、酵素の安定性に適した低温環境では親水性のvinylmethylether-maleic acid copolymer(VEMA)を表面とする100-200 nmの高分子ミセル様粒子を形成し、多くの酵素活性に適した37℃付近では均一な溶液状態となる。このような温度に応答する溶解特性を持つグラフトコポリマーで修飾された酵素は、反応効率に優れる均一系での使用が可能であり、また、酵素活性の低下を抑制する低温では不溶性粒子として反応系から回収可能である。本研究成果は高価、希少な有用酵素を有効活用するための酵素機能化法として有益な知見を提供するものである。
|