研究課題/領域番号 |
18K06610
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
尾関 法子 (小川法子) 愛知学院大学, 薬学部, 准教授 (80409359)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 共非晶質 / 非晶質製剤 / 溶解性改善 |
研究成果の概要 |
水への溶解性が低い薬物の溶解性を改善する手法の確立は、医薬品開発において重要な課題である。本研究では、二成分以上の低分子化合物の組み合わせにより形成される非晶質状態である共非晶質に着目し、水への溶解性が低い薬物の溶解性改善ならびに非晶質状態の安定化を図った。難溶性薬物モデルであるプロブコールに対して、アトルバスタチンカルシウム三水和物を添加し、噴霧乾燥を行うことで、共非晶質の作製に成功し、薬物の溶解性改善と非晶質状態の安定化を図ることに成功した。さらに、数種の難溶性薬物モデルについて、三成分系非晶質製剤(固体分散体)を調製し、処方と薬物溶解性との関係に関する有用な知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、難溶性薬物モデルであるプロブコールにアトルバスタチンカルシウム三水和物を適用することで共非晶質を形成できることを明らかとし、さらにその物理化学的特性に関する知見を得ることができた。共非晶質中の薬物と添加薬の分子状態の解析結果は、共非晶質を形成する化合物の配合比率の最適化と結晶抑制メカニズムの解明をもたらす。また、処方と製剤特性の関係性の解明は、難溶性薬物のより効率的な製剤設計に貢献できる。さらに、水への溶解性が低いために十分な薬理作用が発揮できず上市に至っていない既存の医薬品の有効性の再発見につながり、医療の向上に寄与することができると考える。
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