研究課題/領域番号 |
18K06625
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
田渕 明子 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 准教授 (40303234)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 血清応答因子(SRF) / 神経活動 / MKL / 遺伝子発現 / 転写因子 / MRTF / SRF / シナプス / 神経細胞 / 神経疾患 |
研究成果の概要 |
転写因子MKL1(MRTFA)およびMKL2(MRTFB)の遺伝子変異は、神経疾患のリスクファクターである。したがってMKLによる遺伝子発現制御の機構を知ることは、神経疾患発症解明に貢献する。 本研究では、脳由来神経栄養因子BDNFで誘導されるArc遺伝子発現がMKL2を介することを発見した。また、神経活動依存的にMKL2がシナプスから核に移行する分子機構の一端を明らかにした。すなわち、NMDA型グルタミン酸受容体とL型カルシウムチャネルの活性化や脱リン酸化酵素カルシニューリンの活性化が核移行に必要であること、Rhoシグナル活性化によるアクチン重合も核移行に重要であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経機能遺伝子の発現を合理的かつ効率的に活性化する仕組みを解明でき、シナプスの安定化や維持、記憶学習の本質を明らかにできる。また、本研究に用いた研究材料や技術を国内外の研究者らに提供することにより、神経科学分野のみならず、MKLの関わりが指摘されるがん転移分野などの生命科学分野の発展に貢献する。 MKLをターゲットとして精神疾患・発達障害の治療や予防に役立てることができる。MKLの核移行促進やMKL活性化を引き起こす低分子化合物、将来的には食品成分を同定することで、メンタルヘルス(精神衛生)の向上につながり、患者や家族のQOLの改善、脳の活性化を基軸とした健康寿命の延伸に役立つ。
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