研究課題/領域番号 |
18K06631
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
|
研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
松井 政則 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (50199741)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 細胞傷害性T細胞 / HLAクラスI / 抗原提示 / 分子シャペロン / 小胞体 / アジュバント / TAPBPR / SARS-CoV-2 |
研究成果の概要 |
1個のアミノ酸置換 (H74L) を持つHLA-A2変異分子HLA-A2-H74Lが、細胞傷害性T細胞 (CTL) へ抗原提示できない現象を発見した。これは、未知の小胞体分子シャペロンが、HLA-A2-H74Lとうまく相互作用できないためだと推測された。最近同定された分子TAPBPRが、その特性から、この現象に関与している可能性が高いと考え解析を行なった。TAPBPRをノックアウトしたヒト細胞株を作製し、HLA-A2の抗原提示を解析した結果、抗原提示能が若干ながら低下していることが明らかになった。従って、TAPBPRがHLA-A2の抗原提示に重要な役割をしているということが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞傷害性T細胞 (CTL)は、がん細胞やウイルス感染細胞の排除に極めて重要な役割を果たしている。従って、その誘導を行う抗原提示機構を理解する事は重要である。本研究では、新規小胞体分子シャペロン、TAPBPRの抗原提示における重要性が示唆された。この分子シャペロンは抗原提示能を促進すると考えられるので、がんやウイルス感染症に対する新しいCTL誘導型ワクチンに利用できるであろう。さらに、治療薬・治療法の標的分子となりえる。このように、本研究結果は学術的に高い意味を持つとともに、ワクチンなど臨床応用も期待でき、社会的に大きな意義を持つと思われる。
|