研究課題
基盤研究(C)
マラリアは年間2億人の患者と40万人以上の死者を出す世界的な感染症である。効果的なマラリアワクチンの開発が求められる一方、現在までにその実用化には至っていない。本研究では、組換えウイルスを利用したマラリアワクチンの開発を行なった。独自に作製したワクチンを用いて動物実験を行なったところ、2回の接種のみで80%以上のマウスでマラリア感染防御効果(=全く感染しない)を得ることに成功した。これらのワクチン接種されたマウスでマラリア原虫に対する免疫応答の誘導を確認するとともに、ワクチンの実用化に向け最適な精製方法や保管方法の検討も行われた。
(1)2021年においても有効なマラリアワクチンは世界的に実用化されていない。この状況において、有効なワクチン候補を継続して開発していくことは世界の公衆衛生・保健衛生に大きく貢献すると考えられる。(2)日本の感染症用ワクチンの開発研究は世界に比べ遅れをとっている。本分野で世界をリードするべく我が国で有効なワクチンの開発研究を進める意義は大きい。(3)本研究で利用したウイルスは、遺伝子組換えにより他の新興・再興感染症用のワクチンにも迅速に応用可能である。開発が困難とされるマラリアワクチンにおいて非常に強力な感染防御効果を発揮したことから、様々な感染症に対するワクチン開発への期待が持てる。
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