研究課題
基盤研究(C)
糖脂質蓄積症は、重篤な中枢神経症状を示すが、病態発現メカニズムは不明であり、根本的な治療法も確立されていない。また糖脂質の脂肪酸部分が切断されたリゾ糖脂質が蓄積することが知られているが、病態発現との関連については不明である。そこで本研究では、糖脂質蓄積症おける神経細胞死が、リゾ糖脂質によるものではないかと考え、神経細胞に与える影響を解析した。リゾ糖脂質が神経細胞死を起こす原因を調べるために、ヒト神経細胞モデルに添加し、その影響を解析した。その結果、リゾ糖脂質がPI3K/Aktシグナルを減弱させることが明らかとなった。さらにリゾ糖脂質は直接的にPI3Kの活性を阻害することを証明した。
本研究は治療法の存在しない糖脂質蓄積症の病態解析を行い、リゾ糖脂質が神経細胞死に影響を与えていることを明らかにした。またシグナル伝達阻害を起こすことを明らかにしたため、治療薬の開発に役立つと考えられる。この成果は、GM2ガングリオシドーシスだけでなく、他のスフィンゴリピドーシスに応用できる可能性が高い。
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