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咀嚼不全が惹起する神経新生と嗅覚機能の低下を説明する脳内機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K06680
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47040:薬理学関連
研究機関旭川医科大学

研究代表者

柏柳 誠  旭川医科大学, 医学部, 教授 (20169436)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2018年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード神経新生 / ドーパミン作動性神経 / 嗅球 / 脳室下層 / 固形飼料摂餌 / 嗅覚機能
研究実績の概要

我々は、マウスが常食としている堅固な固形飼料を粉末にして飼育すると1ヶ月で、脳室下層の神経新生が低下するとともに、脳室下層で新生した細胞が移動する嗅球の機能、さらには、嗅覚行動も低下することを見いだした。飼料の硬軟は、摂食時に受容される口腔内での体性感覚情報に大きく影響する。口腔感覚が脳室下層における神経新生に影響を与える脳内経路として黒質緻密部からのドーパミン作動性神経による調節機構に注目し、研究を進めている。本課題では、口腔内で受容する体性感覚情報が黒質に伝えられるまでの脳内における伝達経路における神経新生の調節機構を明らかにすることを目的として研究計画を策定した。また、脳室下層における神経成長因子の役割も明らかにすることと脳室下層における神経新生の低下が嗅球の介在神経にどのような影響を与えるかを明らかにすることも計画した。具体的には、想定した口腔感覚の出力が脳室下層の神経新生を増減させる脳内機構について以下の3点のテーマの実験を行うこととした。
1) 黒質緻密部からのドーパミン作動性神経が口腔感覚情報に起因する脳室下層における神経新生にどの程度関与しているかを明らかにする。
2) 脳室下層の神経新生は、神経伝達物質や神経成長因子など様々な因子により調節されることが報告されている。そこで、黒質緻密部からの調節に加えて、口腔感覚入力の多寡による神経新生と嗅覚機能の亢進と低下に関与する因子を明らかにする。
3) 脳室下層で新生した神経細胞は、嗅球に移行して匂い情報の処理を行っている。そこで、粉末飼料による飼育で低下した神経細胞の供給が嗅球の神経細胞の活動にどのような影響を与えているかを明らかにする。
本年度は、3)を遂行すべくマウスモデルを作成していたが、研究代表者が入院したために実行が不可能であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究は咀嚼不全マウスを作成するために最低一ヶ月の飼育を必要とする。モデルマウスを作成していたが、平成30年度は、6月より研究代表者が二回の短期および一回の長期の入院加療を受けたために研究実施が中断した。

今後の研究の推進方策

進捗の遅れを取り戻すべく2つのテーマの実験を並行して実施する。
現在、脳室下層で新生した神経細胞が嗅球に供給されないときにどのような変化が嗅球で生じているかは不明である。我々は、嗅球のスライスを作成し、介在神経からのGABAの放出が粉末飼育したマウスでは、大きく変化することを見いだした(Noguchi et al., 2017)。すでに稼働しているこの実験系を用いて嗅球に存在するドーパミン作動性の介在神経の電気生理学的な性質および神経伝達物質の放出・受容の変化を明らかにする。また、嗅球に入力する嗅神経束を電気刺激し、嗅覚情報の処理が粉末飼料飼育による脳室下層由来の新生細胞の減少により、嗅覚情報の処理がどのような影響を受けているかを明らかにする。
また、神経成長因子などの各種因子が粉末飼料飼育による神経新生と嗅覚機能の亢進と低下に関与することを明らかにするためにEGFおよびそのアゴニストとして働くTGFベータ、HB-EGF、amphiregulin、betacellulin、epiregulin、epigenなどを粉末飼料で飼育したマウスに鼻腔より投与し、神経新生および嗅覚機能におよぼす影響を明らかにする。

報告書

(1件)
  • 2018 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2018-04-23   更新日: 2019-12-27  

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