研究課題/領域番号 |
18K06712
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
高田 芙友子 福岡大学, 薬学部, 准教授 (70412575)
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研究分担者 |
古賀 允久 福岡大学, 薬学部, 准教授 (60570801)
片岡 泰文 福岡大学, 薬学部, 教授 (70136513)
岩尾 卓朗 福岡大学, 薬学部, 助教 (30846374)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ペリサイト / 頭部外傷 / てんかん / アストロサイト / ミクログリア / 神経易興奮性 / グルタミン酸 / 脳ペリサイト / PDGFRβ / PDGFR |
研究成果の概要 |
頭部外傷(TBI)による遅発性てんかんは、抗てんかん薬に抵抗性を示すことから、未解決な課題として取り残されている。TBIマウスを用いた本実験で、受傷後のグリア細胞活性化や遅発的なピロカルピン感受性けいれん発生に先行してペリサイト活性化(PDGFRβ発現上昇)が認められた。さらに外傷後早期のPDGFRβ活性化阻害薬イマチニブ投与は、グリア細胞活性化や神経易興奮性を特徴とするneurovascular unitの不調和を軽減した。以上の知見は、脳ペリサイトが遅発性てんかん発症前の病態形成に関与することを示しており、外傷後の遅発性てんかん発症を予防するための治療標的となる可能性を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの頭部外傷後の遅発性てんかん研究では、脳神経活動異常、BBB機能障害、グリア細胞活性化についてそれぞれ個別で議論されてきたため、その発症機構の全貌を捉えることが困難であったと推測される。本研究は、頭部外傷後のペリサイト活性化がneurovascular unitの不調和を牽引することを明らかにし、遅発性てんかんの病態形成過程を段階的かつ複合的に捉えることを可能とした点に学術的意義がある。抗てんかん薬に抵抗性を示す遅発性てんかんの治療法は、未だ確立されていない。ペリサイトを本疾患の新規治療標的として提案することは、新たな治療薬開発の隘路を切り開く可能性があり、社会的意義は大きい。
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