研究課題/領域番号 |
18K06738
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
田中 謙 立命館大学, 薬学部, 教授 (60418689)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 化学生態学 / 生薬学 / 昆虫植物相互作用 / セリ科薬用植物 |
研究成果の概要 |
セリ科植物に特有の害虫であるキアゲハの幼虫が含有するエリシター化合物を検索するため、その吐き戻し液を詳細に分析して、リノレン酸が多量に濃縮されていることを明らかにした。セリ科薬用植物であるボウフウ葉に刻みを入れ、リノレン酸を塗布してエリシター活性を検証したところ、リノレン酸投与後α-pineneなどの植物の間接防御に関与する揮発性成分の放出が確認された。さらに、リノレン酸を長期に投与した植物でfalcarinolやbergaptenの含有量が増加することが明らかとなった。これらの結果から、キアゲハ幼虫とセリ科植物の特徴的な化学生態学的関係が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでアゲハ属のチョウ類の幼虫が含有するエリシター化合物は特定されていなかった。そこで、種々のセリ科植物を食害しているキアゲハ幼虫の吐き戻し液を採取し、含有成分を網羅的に検索して、キアゲハ幼虫が有するエリシター化合物を明らかにした。さらに、このエリシター化合物がセリ科薬用植物の有用な二次代謝物の産生を誘導することを明らかにし、高品質の薬用植物を効率的に増産するための新たな栽培法として、植物の化学生態学的応答を利用した方法を提示することができた。
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