研究課題/領域番号 |
18K06793
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
|
研究機関 | 高崎健康福祉大学 |
研究代表者 |
荻原 琢男 高崎健康福祉大学, 薬学部, 教授 (80448886)
|
研究分担者 |
矢野 健太郎 高崎健康福祉大学, 薬学部, 講師 (40644290)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | P-糖タンパク / 上皮間葉転換 / 排出系トランスポーター / 転写調節因子 / ERMタンパク質 / mRNA / Snail / 免疫沈降法 / 足場タンパクERM / MRP5 / BCRP / HCC827細胞 / HepG2細胞 / P-gp / 足場タンパク / EMT / 薬物耐性 / 肺がん / エンチノスタット / 薬剤耐性 / 浸潤と転移 / がん多剤耐性 |
研究成果の概要 |
がんの転移機構における上皮間葉転換( EMT)を転写調節因子Snail を用いて誘導したときの、排出系トランスポーターの機能変動およびその調節機構を解析したところ,ヒト肺がん由来HCC827細胞では,ERMタンパク質のうち Msn が,ヒト肝がん由来HepG2細胞ではRdxの発現量が増加しており,それぞれP-gpの機能が亢進していた.このとき,P-gpのmRNAは増加せず,膜上発現量のみが増加していた.P-gp と ERMタンパクのうちRdx との相互作用を免疫沈降法により調べたところ、P-gp と相互作用している Rdxが確認された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、がん細胞において Snail 誘発性の EMT が生じる際に,ERMの発現増加に伴って排出系トランスポーター,特にP-gpの細胞膜発現が増加し,その機能が上昇することが確認された。またこのとき、発現が増加する ERM タンパク質は臓器毎に異なる可能性が示唆された。今回の検討により,がん多剤耐性は抗がん剤の曝露をきっかけとするだけでなく,がんの転移の際にも起こりえることが示唆され,さらにP-gpを細胞膜上に固定する足場タンパクは組織ごとに異なることから,組織特異的な抗がん薬の開発に繋がるものと期待される.
|