研究課題
基盤研究(C)
新規運動繊毛関連分子HOATZINの分子機能解明を目指し結合タンパク質の探索を行った結果、有力候補としてチュブリンや熱ショックタンパク質、解糖系酵素などを同定した。その後の解析の結果、HOATZは解糖系酵素のプロセシングに関与する分子シャペロンとして機能している可能性が考えられた。野生型マウスの未成熟な多繊毛上皮細胞を透過型電顕観察した結果、従来精子細胞でのみ記述されていた特殊な繊毛形成機構が多繊毛上皮細胞でもひろく機能している可能性を見出した。CFAP70の機能解析を行った結果、これが運動繊毛のODA基部にあってその機能を調節する軸糸結合タンパク質であることを明らかにした。
これらの研究成果の学術的意義は脳の恒常性維持、呼吸器の免疫機能、そして生殖に極めて重要な役割を果たしている運動繊毛がどのようにして作られ機能しているかについて、その一端を明らかにしたという点にある。社会的意義としては運動繊毛の異常が原因で生じる水頭症や呼吸器感染症、そして不妊の原因解明と根本的治療法開発につながるという点が挙げられる。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)
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