研究課題/領域番号 |
18K06842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
林 周宏 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60373354)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 大脳新皮質 / 層構造 / Reelin / N-カドヘリン / 神経細胞 / 細胞凝集 / リーリン / 脂質ラフト / Dab1 / Dbnl / 発生 |
研究成果の概要 |
哺乳類の発生期大脳新皮質では、脳室面付近で誕生した神経細胞は脳表面下の辺縁帯直下まで移動し、その後に神経細胞同士が互いに集積する。本研究では、この細胞集積の分子メカニズムを解明することを目的に研究を行った。 分泌タンパク質Reelinの下流で機能する細胞接着関連分子を同定し、これらの分子が脂質ラフトに移行することで、N-カドヘリン依存的な細胞間接着力の増強が起こることを見出した。また、Pachygyria患者から見つかったReelin点変異体について、分泌機能、受容体との結合親和性および、Reelinにより誘導される細胞凝集塊形成への影響の観点から検証を行い、その機能不全の原因を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
哺乳類大脳新皮質の6層構造は脳の高次機能を担っており、その破綻は精神疾患の要因となりうるため、6層構造形成機構の解明は重要な課題であるが、いまだ明らかにされていない。本研究では、移動直後の神経細胞の挙動に着目して、Reelinを起点として神経細胞が互いに集合する分子メカニズムの一端を解明した。またReelinは複数の精神疾患の原因遺伝子として同定されており、その発症メカニズムを明らかにすることは医学的に急務である。本研究でPachygyria患者で見つかったReelin変異の機能不全のメカニズムを明らかにでき、この結果は、病因解明や他精神疾患の原因究明に繋がる可能性がある。
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