研究課題/領域番号 |
18K06861
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 星薬科大学 |
研究代表者 |
松本 貴之 星薬科大学, 薬学部, 准教授 (30366835)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 終末糖化産物 / 血管収縮反応 / 血管弛緩反応 / 内皮機能障害 / 糖尿病 / 細胞外核酸 / 腸内細菌由来物質 / 血管機能 / 血管平滑筋 / 慢性炎症 |
研究成果の概要 |
糖尿病性合併症の形成には、全身に分布する血管の機能障害が関わる。一方、終末糖化産物 (AGEs) や、慢性炎症、そしてこれらと関連する物質の血管機能への影響は不明であった。本研究では、AGEs が血管機能に直接影響を及ぼすこと、慢性炎症の鍵分子であるトル様受容体4 の阻害薬を血管に処置することで、糖尿病時における内皮依存性弛緩反応が増大すること、慢性炎症や糖尿病病態形成に関与する腸内細菌由来物質 (インドキシル硫酸、トリメチルアミン N-オキシド) が血管内皮由来物質による弛緩反応を減弱させることを見出した。これらの物質の生体内制御が糖尿病性血管機能障害の抑止に有用である可能性を明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病性血管合併症は、全身で生じ得るが、様々な動脈での機能障害は未だ不明である。本研究では、様々な手法を駆使して、糖尿病時に蓄積する終末糖化産物、慢性炎症の鍵分子のトル様受容体、腸内細菌由来物質に着目し、血管機能への直接的な影響を明らかとした。さらに、血管機能重要な内皮細胞、平滑筋細胞における情報伝達機構も明らかとし、動脈部位特異的に生じる機能障害を分子レベルで解明することで、糖尿病性合併症の臓器別制御の分子基盤の一端を確立した。糖尿病は慢性疾患であり、様々な臓器機能不全からquality of life (QOL) が低下するが、本研究の成果が、QOL維持への戦略確立に繋がると確信する。
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