研究課題
基盤研究(C)
真核生物で広く保存されるリボソーム結合タンパク質Gcn1はアミノ酸飢餓に応答した翻訳抑制およびアミノ酸合成促進に必須の分子である。Gcn1ノックアウトマウスは胎生期の成長遅延により致死となることから、本研究ではタモキシフェン誘導性CreおよびGcn1 floxマウスを用いて、成獣での条件付きGcn1ノックアウトマウスを作製して表現型を解析した。その結果、タモキシフェン投与による顕著な体重減少を示し、血糖値の低下と肝臓脂肪および白色脂肪組織の減少が見られた。
哺乳類におけるGcn1はアミノ酸飢餓応答だけでなく、非飢餓状態においても細胞周期の進行や胎児期での成長にも関わることを明らかにしたが、その分子機構は不明である。本研究では成獣マウスにおけるGcn1のノックアウトにより、Gcn1がタモキシフェン毒性による異化代謝亢進を抑制している可能性が示唆された。近年、ミトコンドリア脱共役剤であるBAM15によっても同様の現象が報告されており、Gcn1がミトコンドリア機能維持に関わる可能性が考えられる。
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BIO Clinica
巻: 36 ページ: 80-84
巻: 35 ページ: 60-64
PloS Genet.
巻: 16 号: 4 ページ: e1008693-e1008693
10.1371/journal.pgen.1008693