研究課題/領域番号 |
18K06913
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
森田 強 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80403195)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 肝炎 / 線維化 / 結合組織 / thymosin / 肝臓 / コラーゲン / トランスジェニックマウス / がん / アクチン / 上皮間葉転換 |
研究成果の概要 |
アルコールの過剰摂取やウイルスへの感染が原因で引き起こされる肝炎では、コラーゲンなどが肝臓に異常に蓄積することで肝線維化すなわち肝硬変が引き起こされ、さらに肝臓癌へと進行すると最悪に至る。本研究では、この肝線維化過程におけるthymosin-β4タンパク質の役割を、thymosin-β4遺伝子を改変したマウスを用いて解析した。その結果、thymosin-β4は障害を受けた肝臓の修復を促進するタンパク質であり、thymosin-β4が欠損すると肝硬変への進行がより重篤化することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにもthymosin-β4が組織の線維化を抑制するという報告はあったが、そのメカニズムはほとんど明らかにされていなかった。本研究では、thymosin-β4 の遺伝子改変マウスを用いることで、内因性のthymosin-β4 が確かに肝臓の線維化を抑制していることを明確に示した。またその過程で、これまでに考えられてきた作用機序とは異なる新たなthymosin-β4 の働きを示すことができた。本研究成果により、肝硬変の発症メカニズムがより深く理解され、また、将来的にはthymosin-β4 をターゲットとした治療薬の開発にもつながると期待している。
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