研究課題/領域番号 |
18K06927
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
後藤 英仁 三重大学, 医学系研究科, 教授 (20393126)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | チェックポイントキナーゼ1(Chk1) / 細胞生存 / 細胞周期 / チェックポイント / チェックポイントキナーゼ1 / Chk1 |
研究成果の概要 |
チェックポイントキナーゼ1(Chk1)は、DNA損傷応答(DDR)時にATRの下流で活性化するトランスデューサー分子である。他方、Chk1は、(外的DNA損傷刺激のない)正常な細胞周期進行にも深く関わっているが、その詳細な分子機構は不明であった。 本研究では、内在性Chk1を特異的かつ即効性に分解できる実験系を新たに確立した。この実験系を用いて、Chk1の特異的かつ急速な分解後に引き起こされる反応の解析を行なったところ、基本的には、DNA障害チェックポイントの際と同様な下流シグナル経路を介して、通常の細胞周期進行(細胞の生存)の際にもChk1が機能していることが判明した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Chk1抑制による殺細胞効果は、正常細胞よりがん細胞において顕著であるため、多くの薬剤会社がChk1阻害剤を抗がん治療の分子標的薬として開発を続けている。そのため、Chk1を介した細胞生存シグナルの解明は、なぜ、Chk1阻害剤ががん細胞により効果的なのかを明らかにするうえでも重要であるが、その詳細はほとんど解明されていなかった。当研究により、DNA損傷を受けた細胞と受けていない細胞でChk1の下流のシグナル伝達経路が大きく変化しないことが明らかになった。このことは、Chk1阻害剤を臨床現場で応用していく際に正常細胞への損傷も常に考慮すべきであることを強く示唆しているものといえる。
|