研究課題/領域番号 |
18K06931
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大垣 隆一 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (20467525)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アミノ酸 / トランスポーター / LAT1 / 腫瘍血管新生 / シグナル伝達 / 血管内皮細胞 / 抗悪性腫瘍薬 / mTORC1 / 内皮細胞 / 抗腫瘍薬 / アミノ酸トランスポーター / 細胞内シグナル伝達 |
研究成果の概要 |
がん細胞特異的に高発現するアミノ酸トランスポーターとして知られるLAT1が、意外にも腫瘍血管内皮細胞においても高発現することに着目し、腫瘍血管新生に対する寄与の有無の検証と分子機構の解明に取り組んだ。その成果として、血管内皮LAT1を標的とすることで、血管形成抑制を機序とする腫瘍増大抑制効果が得られることを示した。また、血管内皮細胞内において、LAT1が司るアミノ酸シグナルと、VEGF-A下流の血管新生誘導シグナル間のクロストークの存在を明らかにした。血管内皮細胞におけるアミノ酸トランスポーターとアミノ酸シグナルの機能の理解を進展させ、新たな抗血管新生療法の提唱にも繋がる重要な知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん細胞へ必須アミノ酸を取込むタンパク質のアミノ酸トランスポーターLAT1は、その機能を抑制することでがんを兵糧攻めに出来ることから、新しい抗がん薬の標的として注目されている。本研究は、がん細胞以外に、がん組織内の血管を形成する内皮細胞にもLAT1が存在し、新たな血管の形成(血管新生)に寄与することを示した。また、アミノ酸と血管新生制御機構との機能的な関連性を分子レベルで示した。腫瘍内の血管は、栄養の供給や老廃物の排出を通して、がんの増殖や進展に重要な寄与をしており、現在、血管新生を抑制する抗血管新生療法が実用化されている。本研究の成果は、新しい抗血管新生療法の提唱に繋がることも期待される。
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