研究課題/領域番号 |
18K06941
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
古室 暁義 近畿大学, 医学部, 講師 (50512274)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | エピジェネティクス / 乳がん / Histone demethylase / 発現制御 / エピゲノム |
研究成果の概要 |
ヒストン脱メチル化酵素が乳がんに与える影響を調べるため、ヒストン脱メチル化酵素であるUTXおよびKDM4Bの乳腺組織特異的ノックアウトマウスを用いて、乳がん発症マウス(MMTV-PyMTマウス)に及ぼす影響を検討した。その結果、Utx欠損とMMTV-PyMTの複合変異を持つ乳がん発症マウスでは腫瘍増殖や肺転移、浸潤能が促進していた。一方、Kdm4b欠損とMMTV-PyMTの複合変異を持つ乳がん発症マウスでは腫瘍増殖が抑制される結果を得た。KDM4Bの欠損は乳がん細胞の発生もしくは増殖を抑制する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トリプルネガティブタイプ乳がんや転移性乳がんに対しては効果的な治療法が無いのが現状である。本研究によって、ヒストン脱メチル化酵素であるUTXの欠損は浸潤性の高い乳がん細胞を発生することが明らかとなった。UTXの欠失や発現の低下は乳がんの悪性化を促進し、乳がんの治療または診断におけるUTXの臨床的関連性があることが示唆された。一方、KDM4Bの欠損によって乳がんの発生・増殖が抑えられることから、KDM4Bの阻害剤が乳がんに対する新たな治療法となることが期待された。
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