研究課題/領域番号 |
18K06951
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
幡野 雅彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (20208523)
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研究分担者 |
坂本 明美 千葉大学, バイオメディカル研究センター, 准教授 (90359597)
藤村 理紗 千葉大学, バイオメディカル研究センター, 助教 (30376363)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 腸管神経 / 腸管免疫 / 腸内細菌 / Hirschsprung病類縁疾患 / Ncx KOマウス / 好酸球 / 腸内細菌叢 / 無菌マウス / Neuromedin U / IL5 / IL-5 / 腸内フローラ |
研究成果の概要 |
腸管神経と免疫系の相互作用について腸管神経増加を認めるNcx KOマウスを用いて解析した。その結果以下の4点を明らかにした。 ①回腸粘膜固有層での好酸球の有意な増加 ②回腸組織におけるIL5遺伝子発現の増加 ③回腸組織における神経ペプチドNeuromedinU(NMU)発現の有意な上昇及び筋層間神経叢・粘膜内神経近傍におけるNMU蛋白の高発現 ④好酸球の欠損したNcx KO/ΔdblGATAマウスを作製しDSS腸炎を誘導したところ、Ncx KOマウスと比較して死亡率が有意に増加した。 以上の結果よりNcx KOマウスにおいて好酸球は炎症に対し保護的な機能を有していると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は腸管神経増加により腸管免疫系やバリア機構に異常をきたすことを明らにし、腸管神経の数はその発生・分化過程で厳密に制御される必要があることを示した。腸管神経増加状態にあるNcx KOマウスでは腸管粘膜固有層の好酸球増加が腸管炎症に対して保護的に機能することを示したものであり、これまで腸管好酸球が炎症促進的に機能するという報告が多かったが腸管好酸球の多様性を示したものである。今後炎症性腸疾患・好酸球性腸炎などの炎症疾患や腸管アレルギー疾患などの発症機序や病態が明らかできる可能性がありさらに腸管神経系をターゲットとした新たな治療、予防法が確立できその成果の臨床的・社会的意義は大きい。
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