研究課題/領域番号 |
18K06957
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 順天堂大学 (2020-2022) 神戸大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
枝松 裕紀 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70335438)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | RAS / がん / 脆弱性 / 小胞体ストレス / 亜鉛恒常性 / トランスクリプトーム / 細胞死 / タンパク質恒常性 / RAS遺伝子 / 亜鉛 / 細胞内シグナル伝達 / Ras / JNK / p38 / UPR / MAPキナーゼ / IRE1 / シャペロン / ストレス応答 / ras / シグナル伝達 / 亜鉛生物学 / マーカー遺伝子 |
研究成果の概要 |
亜鉛欠乏下での活性型変異体Hras(HrasG12V)の発現は、ストレスMAPキナーゼ(JNKとp38MAPK)に依存したカスパーゼ3活性化を伴う細胞死を誘導した。これらの応答は、Rasの下流のERKの活性化に依存していた。HrasG12V発現は小胞体(ER)ストレスを誘導し、亜鉛欠乏下ではIRE1経路を介してJNKとp38MAPKの活性化に関与した。また、HrasG12V発現は、亜鉛結合タンパク質をERK依存的に大量に発現誘導した。これらの機構により、HrasG12V発現は亜鉛とタンパク質の恒常性を攪乱し、亜鉛欠乏に対する脆弱性を細胞に与えると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
亜鉛欠乏下でのRasシグナルの恒常的活性化が引き起こす細胞死の誘導機構の解析を目指した本研究は、細胞の生存における亜鉛恒常性の重要性を見出した。さらに、Rasシグナル伝達の異常な亢進が亜鉛結合タンパク質の生合成を亢進させ、その結果、亜鉛恒常性を破綻させる可能性を指摘することができた。今後、本研究で得られた成果をさらに発展させることで、がん細胞の新たな脆弱性の発見に繋がると思われる。
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