研究課題
基盤研究(C)
近年、NF-kBを含む生体防御応答の新たな制御因子として、LUBACにより産生される直鎖状ユビキチン鎖が注目を集めている。本研究において申請者は、LUBACに対する特異的阻害剤を同定し、その作用機序の詳細を明らかにすると共に、B細胞リンパ腫の増殖や、乾癬病態を抑制することなどを示した。また、T細胞における抗原受容体(TCR)刺激に伴うNF-kB活性化への直鎖状ユビキチン鎖の寄与を明らかにした他、NDP52によるユビキチン結合能依存的なNF-kB活性やTNF-a誘導性アポトーシスの制御、直鎖状ユビキチン鎖と協調したサルモネラ菌の分解(xenophagy)の制御を見出した。
細胞内で直鎖状ユビキチン鎖を産生する唯一のユビキチンリガーゼであるLUBACの機能破綻は、様々な疾患の発症と密接に関連する事が数多く報告されている。特に、ABC-DLBCL(活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)は薬の効きにくい悪性リンパ腫であることが知られ、また、乾癬に対しても未だ有効な治療法は確立されておらず、現在、新たな視点に基づいた創薬ターゲットの創出が急務とされている。本研究において申請者らが同定した新規LUBAC阻害剤(HOIPIN)は、B細胞リンパ腫や乾癬の病態を抑制する事から、今後、これら疾患に対する新たな治療薬シーズとしての医療応用を期待したい。
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