研究課題
基盤研究(C)
Epstein Barr virus陽性リンパ増殖性疾患 (EBV-LPD)とその微小環境であるM2型macrophageはPD-L1陽性である。両者に共通なPD-L1発現機構を調べる中で、macrophageのM2型分化に関与するコロニー刺激因子1受容体 (CSF1R)に対するSP211抗体を用いた免疫染色により、EBV-LPDを含む非ホジキンB細胞リンパ腫が陽性になることを見出した。SP211抗体は、抗体薬物複合体やchimeric antigen receptor (CAR)-T細胞へ応用すれば、EBV-LPD、B細胞リンパ腫とM2型macrophageを共通に制御するツールとなりうる。
学術的意義は、B細胞と単球・macrophage系との生物学的共通性に着目する点である。EBV-LPDというB細胞系列とmacrophageが、本研究課題であるPD-L1発現機構を共有する要因に関して、B細胞と単球系の発生・分化は途中までIRF8を含む転写因子を共有することに気づいた。それが両系統でCSF1R発現を調べる動機となり、両系統で陽性となるマーカーSP211の発見につながった。SP211抗体は、抗体薬物複合体やchimeric antigen receptor (CAR)-T細胞へ応用すれば、EBV-LPD、B細胞リンパ腫とM2型macrophageを共通に制御するツールとなりうる。
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