研究課題/領域番号 |
18K07079
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 東京大学 (2021) 国立研究開発法人理化学研究所 (2018-2020) |
研究代表者 |
鈴木 亨 東京大学, 医科学研究所, 助教 (50334280)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 肝再生 / 細胞外膜小胞 / マイクロRNA / 肝臓機能 / 細胞外膜成分 / miRNA / RNA / 肝臓形成 / 細胞間相互作用 |
研究成果の概要 |
mRNA安定性異常によって慢性的な肝障害を示すような遺伝子改変を施したマウス肝臓の肝実質には、一定期間経過後に非肝細胞が出現してくる。発現様式を調べると、その細胞は肝細胞の性質を有していることが分かり、肝機能回復に貢献していると考えられた。細胞外膜小胞の放出を抑制する化合物を投与すると、非肝細胞が肝細胞に転換する割合が減少し、肝障害からの回復も弱い傾向を示したため、細胞外膜成小胞が非肝細胞から肝細胞への転換を促す可能性が示唆された。また、血漿中の細胞外膜小胞内には、特定のマイクロRNAが多く含まれていることが分かり、マイクロRNAを介した遺伝子発現制御が重要であることも示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞外膜小胞は、様々な疾患に対する治療・検査診断への応用が進んでいる。現在では組織再生に及ぼす効果から、加齢に伴う皮膚の症状改善や美容効果、化粧品開発などでも導入が始まっている。肝疾患の治療においては、移植に必要な臓器の不足や、移植のみでは十分でない症例が存在することや移植後の組織を安定的に維持する必要性など、まだ改善すべき問題を抱えている。本研究から得られた成果は、障害を受けた肝臓に対してエクソソームを用いて機能回復、および正常な肝臓の維持効果を促す手法の開発につながると考えている。今後、効果の鍵となるマイクロRNAの特定と、誘導される分子機構の詳細な理解が必要となる。
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