研究課題/領域番号 |
18K07087
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49040:寄生虫学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
見市 文香 (三田村文香) 佐賀大学, 医学部, 講師 (70576818)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 赤痢アメーバ / シスト形成 / 含硫脂質代謝 / コレステロール硫酸 / 脂質組成 / 含硫脂質 / 輸送体 |
研究成果の概要 |
本研究では赤痢アメーバが合成する含硫脂質の1つであるコレステロール硫酸(CS)の輸送に着目、細胞外に添加したCSの動態および細胞に与える影響を解析した。その結果、CSがシスト形成において、細胞膜に直接作用して細胞の球形化を誘導し、シスト壁形成の完了に繋がること、細胞膜の透過性を低下させ、成熟シストが乾燥耐性を獲得することを見出した。さらに、CSによる細胞膜透過性の低下には、超長鎖セラミド合成の誘導が重要であることも見出した(Mi-ichi et al, mSphere, 2021; Mi-ichi et al, mSphere, 2022)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではコレステロール硫酸が赤痢アメーバのシスト形成において、細胞膜に直接作用して細胞の球形化を誘導し、シスト壁形成の完了に繋がること、細胞膜の透過性を低下させ、成熟シストが乾燥耐性を獲得することを見出した。シストは寄生原虫が次の宿主へと到達するための必須形態であり、その形成過程の分子機構の解明は「寄生適応」という観点から寄生虫学の中心命題の1つである。一方で、休眠化は宿主への感染メカニズムを解き明かすことに繋がる。以上のことから、本研究によって得られた成果は赤痢アメーバの寄生適応戦略を解明する基礎研究としての意義と社界的意義があると考えている。
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