研究課題
基盤研究(C)
ヒト血管内皮細胞への接着に関与すると考えられるサルマラリア原虫Plasmodium knowlesi由来の分子として同定したSICAvar遺伝子について、強制発現する組換え原虫を作製した。そしてヒト血管内皮細胞に対する結合アッセイを行ったところ、組換え原虫は野生株に比べ有意に高い接着性を示すことが分かった。さらにこの遺伝子の組換えタンパク質を作製し、ヒト血管内皮細胞に対する結合アッセイを行ったところ、2つのドメインから成る領域が他の領域に比べ有意に高い接着性を示すことが明らかとなった。
東南アジアに生息するマカク属サルを自然宿主とするサルマラリア原虫Plasmodium knowlesiはヒトにも自然感染することが知られており、ヒト感染における重篤化機序の解明が必要であるにも関わらず、P. knowlesi感染赤血球の接着機構に関する研究報告はほとんどなされていない。本研究により、P. knowlesi感染赤血球のヒト血管内皮細胞への接着に関与すると考えられるSICAvar遺伝子を同定し、その組換え原虫や組換えタンパク質によりヒト血管内皮細胞への結合性を確認できたことは、P. knowlesi 感染赤血球の接着機構及び血管の塞栓による重篤化機序の解明に繋がる。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 3件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件)
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