研究課題/領域番号 |
18K07101
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
富田 治芳 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70282390)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | バンコマイシン耐性腸球菌 / 高頻度伝達性プラスミド / 接合凝集 / 定着因子 / 転写調節因子 / 線状プラスミド / 異菌種間接合伝達 / バンコマイシン耐性腸球菌(VRE) / 高頻度接合伝達性プラスミド / 線状伝達性プラスミド / 腸球菌 / 伝達性プラスミド / 病原性(定着能) / 菌体凝集 / バンコマイシン耐性 / 腸管内定着 |
研究成果の概要 |
バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)から発見したバンコマイシン耐性pMG1型高頻度伝達性プラスミドpHTの接合凝集は細胞外マトリックスを介した菌の付着性には関与しないことが示唆された。pHTの重要な伝達関連遺伝子としてtraDとtraFを新たに同定した。traDは接合凝集とプラスミドの伝達性に必須の遺伝子で伝達関連遺伝子群の正の転写調節因子であった。またtraD上流に存在するtraFはtraD上流からの転写活性を負に調節する遺伝子であった。一方、国内の臨床分離VRE株の解析から、pMG1型プラスミドとは異なる腸球菌の薬剤耐性高頻度伝達性線状プラスミド(pELF1型プラスミド)を新たに発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腸球菌の効率的な多剤耐性化と耐性遺伝子の急速な伝播と拡散に寄与する薬剤耐性pMG1型高頻度接合伝達性プラスミドの高頻度伝達の分子機構の一部について解明し、多剤薬剤耐性菌の制御のための基盤となる知見を得た。pMG1型プラスミドの分子疫学研究の過程で、腸球菌としては世界で初めてとなる薬剤耐性伝達性線状プラスミド(pELF1型プラスミド)を発見した。pELF1型プラスミドはハイブリッド型末端構造を持ち、腸球菌の異菌種間の接合伝達が可能であった。またpELF1型プラスミドによるバンコマイシン耐性遺伝子の伝播と拡散が国内の一部の地域でVRE株が増加している一因であることを明らかにした。
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