研究課題/領域番号 |
18K07205
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
長尾 和右 北里大学, 医学部, 講師 (60392487)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 母斑基底細胞癌症候群 / 髄芽腫 / 遺伝子編集 / PTCH1 / ヘッジホッグシグナル伝達系 / NBCCS / iPS細胞 / CRISPR/Cas9 / ゴーリン症候群 / ソニックヘッジホッグ / Gorlin / iPS |
研究成果の概要 |
母斑基底細胞癌症候群 (NBCCS) はGorlin症候群とも呼ばれ、基底細胞癌、髄芽腫などの好発を特徴とする常染色体顕性の遺伝子疾患である。本研究では遺伝子編集により、NBCCSの原因遺伝子であるPTCH1両アレルに変異を有するiPS細胞を樹立し腫瘍形成能を解析した。変異iPS細胞は細胞増殖に働くシグナル伝達系が親株に比べて亢進していた。変異iPS細胞を免疫不全マウスの皮下に移植して形成されたテラトーマはそのほとんどが未分化な神経外胚葉細胞からなっており、髄芽腫マーカーを発現を広く発現していた。髄芽腫様組織を示す面積は親株のそれに比べて有意に広く、髄芽腫モデルとして有用であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は高発がん遺伝病患者由来細胞を用いて積極的にかつ部位特異的に遺伝子変異を導入することでがん化を誘導し、薬剤スクリーニングのモデル細胞として利用するという、世界的に見てもこれまでに例のない極めて独創的かつ斬新的なものである。本研究が進展し、効率よく細胞のがん化が誘導できようになればカウデン病、フォン・ヒッペル・リンドウ病などの他の高発がん遺伝病でも適用が可能であり、オーダーメイド医療の実践に向けて大きく前進するとともに、患者のQOL改善に大きく貢献できることが期待される研究である。
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