研究課題/領域番号 |
18K07217
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
柳沼 克幸 公益財団法人がん研究会, がん研究所 細胞生物部, 研究員 (40182307)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 大腸がん / 転移モデルマウス / 患者由来オルガノイド / 播種腫瘍細胞 / 腫瘍幹細胞 / EMT / オルガノイド / 転移マウスモデル / ヒト大腸がん / 同所移植 / 転移メカニズム |
研究成果の概要 |
ヒト大腸がんオルガノイドをマウス大腸に同所移植し、原発巣腫瘍の形成と転移巣形成に至るモデルマウス実験系を構築した。同一患者由来の原発巣と肝転移巣からのオルガノイドを免疫不全(NSG)マウスの直腸粘膜下に同所移植したところ、オルガノイドの肝再発巣由来と原発巣由来によって転移巣形成能に違いがあり、RNA発現解析からは、転移巣の構成細胞の階層性に変化を生じていることが示された。組織学的には、組織像と転移に関係するEMTマーカー発現の特徴を明らかにした。さらに、転移過程の中間段階の播種腫瘍細胞(DTC)の特性を知る上で画期的なDTC由来のオルガノイドの樹立に成功し、転移プロセスの詳細な解析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸がんの転移モデルマウスとしては脾内移植や尾静脈などの異所移植があるが、これは転移プロセスの一部分だけを再現した方法であり、申請者らが構築した、大腸への同所移植による転移モデルマウス実験系は、より生理的に全体を再現する方法として優れている。このモデルマウスを用いることで、ヒト大腸がんの原発巣と転移巣の腫瘍細胞の多様性と階層性の解析が可能になり、さらに、播種腫瘍細胞由来のオルガノイドを分離できたことは、転移プロセスの詳細な分子メカニズムの解明に繋がるとともに、転移抑制の治療法の選択や予後予測の精度の向上が期待される。
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