研究課題
基盤研究(C)
非ホジキンリンパ腫はがん遺伝子MYCが転座などの異常があると悪性度が高く、特にBCL2と同時に高発現であると高い難治性を示し、非常に予後が悪くなるため、MYC異常リンパ腫に対する治療法の開発は重要な課題である。本研究ではMYCによって発症する3種類のリンパ腫マウスモデルを用いて遺伝発現プロファイリング、阻害剤スクリーニング、全ゲノムシーケンス解析を実施した。その結果、MYCによって制御される未報告の遺伝子やリンパ腫形成に関与する遺伝子を統合的に同定できた。また、これらの遺伝子はリンパ腫患者の予後に影響を及ぼすことを明らかにした。さらにAIDはリンパ腫の細胞死抑制の変異を導入する可能性を示した。
これまでMYCを直接的または間接的に阻害する薬剤の開発が進められてきたが、未だ臨床試験に成功した薬剤はない。本研究成果により新たに同定したMYCが制御する遺伝子やMYCによるリンパ腫形成に関与する遺伝子はMYC異常の難治性リンパ腫に対する阻害剤開発の標的分子になる可能性が高い。またMYCは他の臓器のがんの発症・進展にも関わることが報告されているため、今後、本研究成果が他のがん種へ展開することで波及効果も得られると大いに期待できる。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 6件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 8件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 備考 (3件)
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