研究課題/領域番号 |
18K07229
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | cancer / p53 / Delta160p53 / Cancer mutation / mRNA translation / IRES / GOF mutation / regulatory mRNA / P53 mRNA / P53 isoform / p53 mRNA / p53 isoform / delta160p53 / p53 protooncogene / cancer mutation |
研究成果の概要 |
完全長(FL)のp53は癌抑制因子であるが、もう一つのp53タンパク質であるΔ160p53は癌細胞の成長を促進する。ここで我々は、Δ160p53がRNA構造(IRES)を介して合成されることを明らかにした。このIRESをコードする塩基配列は、がんではしばしば変異しており、Δ160の合成が制御されず、腫瘍の拡大につながる。IRESを活性化する変異は、p53で最もよく見られる変異であり、これまで「機能獲得」(GOF)変異として知られていたが、その仕組みは解明されていなかった。我々は、GOF変異がIRESを活性化し、癌化促進タンパク質であるΔ160p53を産生し、癌の進行につながることを提案する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の成果により、40年来の疑問であった「なぜ、がん抑制遺伝子p53は、たった1回の変異でがん遺伝子(がんを促進する遺伝子)になるのか?私たちはこう答えました。それは、1つの変異がmRNAとタンパク質に同時に作用するからです。蛋白質のアミノ酸の変化は、完全長(FL)p53として知られる癌抑制蛋白質を不活性化し、一方、mRNAのヌクレオチドの変化は、癌化を促進する機能を持つΔ160p53と呼ばれる短いp53蛋白質の合成を活性化するのである。p53が発見されてから40年が経過した今、私たちはついにp53の発癌性の活性化を標的にして、全人類の癌の50%以上を治癒することを試みることができるのです。
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