研究課題
基盤研究(C)
肥満は各種のがんの発症危険因子であることを踏まえ、脂肪細胞によるがん促進機構を解析した。乳がん患者由来の脂肪細胞(脂肪組織由来幹細胞)は、アディプシンの分泌を介して乳がんのがん幹細胞性(特に強い能力をもってがん組織をつくり維持する性質)を増強した。また、卵巣がんでも同様に脂肪細胞によるがん幹細胞性の増強作用を認めた。さらに、その働きを阻害する化合物を同定した。本研究から、脂肪細胞ががんの治療標的となる可能性が明らかになった。
がんの発症および進展にはがん細胞の周囲にある細胞(がん間質細胞)の働きが重要である。本研究は、がん間質細胞の新たな一員としての脂肪細胞の重要性を明らかにするとともに、それが乳がんや卵巣がんにおいて、がん形成の根源にあるがん幹細胞の性質を増強することを示した。さらに、脂肪細胞を標的として効果的にがん幹細胞性を抑制する化合物を同定した。本研究の知見から、がん間質を標的とすることで抗がん作用を発揮する全く新機構の抗がん剤を開発できる可能性が明らかになった。
すべて 2021 2020 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 2件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件)
Cancer Science
巻: 111 号: 12 ページ: 4359-4370
10.1111/cas.14659
FEBS Open Bio
巻: 10 号: 10 ページ: 2072-2080
10.1002/2211-5463.12956
巻: 印刷中 号: 6 ページ: 2093-2103
10.1111/cas.14423
Cancers (Basel)
巻: 11 号: 12 ページ: 1891-1891
10.3390/cancers11121891
120006846477
Biochemistry and Biophysics Reports
巻: 20 ページ: 100671-100671
10.1016/j.bbrep.2019.100671
Cancer Research
巻: 79 号: 20 ページ: 5151-5158
10.1158/0008-5472.can-18-3544
Cancers
巻: 11 号: 5 ページ: 635-635
10.3390/cancers11050635
120006644046
Oncogene
巻: 38 号: 6 ページ: 767-779
10.1038/s41388-018-0477-8
Anticancer research
巻: 38 ページ: 2831-2839
http://www.fujita-hu.ac.jp/~biochem1/index.html
https://fcc.fujita-hu.ac.jp/research/