研究課題/領域番号 |
18K07235
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
山本 一男 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (70255123)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 細胞サイズ / ミトコンドリア / がん / 代謝 / タンパク質合成 / 癌抑制遺伝子 / 翻訳制御 |
研究成果の概要 |
細胞の「大きさ」を調節する遺伝子として同定されたLargenは、低レベルながらほとんどの細胞で発現しているが、過剰発現させるとミトコンドリアを増やし、ATP産生を上げることで細胞サイズを調節している。ミトコンドリアの活性と癌との関連を調べるために、原因となる遺伝子変異が異なる2種類の白血病モデルマウスにLargenを過剰発現させたところ、延命効果に差が見られることが分かった。これら変異を持つ細胞では代謝活動やタンパク質合成に差が見られ、Largenの過剰発現による影響にも違いがあった。メタボローム解析の結果、Largenの過剰発現により特定の代謝経路が活発化していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上記の研究成果から、白血病という病気が、最終的にT細胞の無秩序な増殖を理由とする病態であっても、その先駆けとなる遺伝子の変異が異なると、細胞内における代謝に対して異なる影響を及ぼし、異なる経緯で増殖に至っていることが分かる。従って、 Largen過剰発現に感受性の高い代謝経路を特定し、それぞれの遺伝子変異による白血病モデルにおける代謝にどう関わっているかを明らかにすることで、これまでとは全く異なる観点からの治療薬・治療法の開発につながると期待される。さらに他の発癌モデルにも研究を適用することで、より一般的な疾病の克服に発展させることも考えられる。
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