研究課題/領域番号 |
18K07239
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
山本 雅達 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (40404537)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ROS / ABCB10 / Ros / TIC / 活性酸素 / tumor-initiating cells / 鉄 / 代謝 |
研究成果の概要 |
腫瘍において鉄およびROSの代謝のリプログラミングは細胞のがん化とその後の生存に重要である。しかしながらリプログラミングそのものを制御する因子は明らかにされていない。我々はミトコンドリア内膜に局在するATPトランスポーターAbcb10の機能解析から、Abcb10はヘムの合成に必須であり、またAbcb10を欠損する血球細胞はヘムの前駆体であるPPIXと鉄が著明に蓄積し、ROS障害性の細胞死を呈することを示した。本研究ではABCB10の欠損や発現変化により生じた過剰鉄によって腫瘍細胞内の鉄代謝のリプログラミングが誘導され、腫瘍細胞の発生や悪性化または薬剤感受性にどのような影響を与えるか検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ABCB10の発現変化はThe Cancer Genome Atlas(TCGA)を用いた解析において肺がん、乳がん、膀胱がん患者の生存期間に有意差を認めるが発現比は微細であり、ABCB10が予後因子であることを判断することは難しい。一方、in vitroにおいてTICから分化した通常細胞との間における遺伝子発現変化を比較・解析する方法は、その表現形質を明確に分けて解析することを可能としており、腫瘍環境に依存したROSの代謝経路のリプログラミングにABCB10が関与すること、およびリプログラミングを受ける因子を明らかにすることで、腫瘍に対する特異的かつ効果的な治療薬の創薬が期待できると考えた。
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