研究課題/領域番号 |
18K07258
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
梶田 美穂子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 日本学術振興会特別研究員 (00607442)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 乳がん / オルガノイド / 組織常在性マクロファージ / がん予防 / がん免疫 / がん遺伝子 / がん抑制遺伝子 |
研究成果の概要 |
現行のがん免疫療法のターゲットは多数の変異が蓄積した悪性腫瘍であり、高額な医療費や患者の精神的・身体的負担などが問題となっている。そのため、初期がんの治療やがん予防に繋がるような、初期もしくは前がん段階の知見の集積が急務である。一方、発がんの初期段階でがん免疫がどのように始動するのか、そのタイミングやメカニズム、さらにがん免疫の始動に関わる免疫細胞等はわかっていない。本研究では、がん免疫を始動する細胞として組織常在性マクロファージに着目し,乳腺オルガノイドを利用した新しい実験系を確立して、組織常在性マクロファージが発がんの極めて初期に反応する免疫細胞であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、これまで不明であった発がんのごく初期段階における免疫反応を解析し、組織常在性マクロファージが、がん免疫の始動を担う細胞であることを示唆するデータが得られた。さらに組織常在性マクロファージは、変異が蓄積する前の「前がん細胞」を正常細胞と見分けて貪食・排除していることもわかった。臨床においては、がんは早期治療できるかどうかがその後の患者の生存率に大きく影響している。本研究を通じて、発がんの初期段階に起こる現象が明らかになり、早期治療を可能にするようなマーカーの創出や、腫瘍を形成する前の「前がん細胞」の段階で排除するような新しいがん治療・がん予防に繋がることが期待できる。
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