研究課題/領域番号 |
18K07265
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
多根井 智紀 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80771518)
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研究分担者 |
PRADIPTA AMBARA 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 基礎科学特別研究員 (90631648)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 乳癌 / 術中迅速診断 / アクロレイン / 生細胞 / 乳腺切除断端 / 乳房温存手術 |
研究成果の概要 |
我々は、乳癌細胞株や乳癌患者より採取された乳癌組織と正常乳腺組織に対してアクロレイン試薬とHoechstによる二重染色を行い、生組織片全体の染色像を弱倍率で蛍光顕微鏡にて撮影解析したところ、本試薬は正常乳腺組織に比して乳癌組織を濃度依存性に明確に濃染し、90%以上の感度・特異度で乳癌組織と正常乳腺組織を判別できた。また同組織を強倍率での観察したところ、二重染色によって細胞単位(癌細胞(浸潤癌、非浸潤癌)、正常乳腺上皮細胞等)での形態的な病理学的評価を行うことができた。我々は複数の論文にて研究成果を報告しており、簡易的で正確な本測定法は乳腺切除断端の術中迅速診断に応用可能であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アジドプローブ法は癌の細胞質内に直接蛍光標識されるプローブであり、細胞レベルで形態を識別することが可能で病理像と類似した形態の可視化できる。本研究は、生組織標本、及びその捺印細胞を用いて形態的に細胞単位にまで癌細胞の遺残の有無や局在診断を詳細に確認できる画期的な測定方法である。また蛍光画像を機械学習を用いたAIの画像診断を行うことにより、簡易で短時間に細胞レベルでの病理像と類似した形態を可視化できる新しい測定方法を開発することができれば、温存手術の際、手術中に手術室内で切除断端組織における癌細胞の遺残の有無を確認することができ、非常に有用な手術中の診断ツールとなると考える。
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