研究課題/領域番号 |
18K07283
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
塩川 大介 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, ユニット長 (90277278)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | シングルセル / がん幹細胞 / 大腸がん / 遺伝子発現解析 / Wntシグナル / 細胞多様性 / 細胞不均一性 |
研究成果の概要 |
本研究において我々はシングルセルレベルでLGR5+大腸がん幹細胞の性状解析を行った。マウスLGR5+がん幹細胞は増殖型と休止型に大別され、その遺伝子発現プロファイルから休止型がん幹細胞は我々が以前に報告した高造腫瘍能がん幹細胞に一致することを示した。さらに当該休止型がん幹細胞はヒト大腸がんにも存在すること、マウスヒト休止型がん幹細胞に共通する7つのシグネチャー遺伝子を明らかにした。当該遺伝子群の1つであるPROX1発現はTCF7転写因子により制御され、がん幹細胞の休止状態の確立に必須であることを示した、さらにPROX1遺伝子の不活性化により抗がん剤処理後の再増殖が強く抑制されることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、これまで不明であったLGR5陽性幹細胞群の細胞多様性が明らかなり、当該細胞集団が増殖型と休止型の2種に大別されることが示された。さらに休止型がん幹細胞で特異的に発現する遺伝子であるPROX1の機能を抑制することにより抗癌剤への感受性を高めることに成功した。即ち、本件研究の成果として得られた知見は、がん本態解明を目指す基礎研究としてのみならず、効果的ながん治療法の開発の礎となり社会に貢献する大きな意義を持つ研究成果であると考えられる。
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