研究課題/領域番号 |
18K07291
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤幸 知子 (垣内 知子 / 藤幸知子) 東京大学, 生産技術研究所, 特任准教授 (50610630)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 麻疹ウイルス / 癌治療 / Nectin-4 / 細胞死 / 腫瘍溶解性ウイルス / nectin-4 / 免疫応答 / 免疫誘導性細胞死 |
研究成果の概要 |
癌治療用に開発された遺伝子組換え麻疹ウイルスrMV-SLAMblindの感染によって癌細胞に引き起こされる細胞死の様式を調べた。rMV-SLAMblindの抗腫瘍効果が顕著に発揮される各種がん細胞株にウイルスを感染させ、各種細胞死様式のマーカー分子の挙動を解析した。その結果、これらの細胞株では、これまでに麻疹ウイルス感染において提唱されてきたアポトーシス以外の様式のマーカー分子の活性化が検出された。また、ウイルス感染後にはサイトカインの産生誘導が認められた細胞株も存在した。したがって、rMV-SLAMblindは癌細胞への感染後に免疫誘導性細胞死を起こすことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Oncolytic virus (OV) は癌細胞に感染して増殖することで癌細胞を殺傷することから、次世代癌治療ツールとして開発が進められているが、OVが抗腫瘍効果を発揮する機序については不明な点が多い。我々が開発した癌治療用組換え麻疹ウイルス(rMV-SLAMblind)は、癌細胞に感染して直接殺傷するだけでなく、抗腫瘍免疫を誘導する可能性があり、ウイルス感染後の細胞死様式が治療時の免疫応答に影響すると推測される。本研究の成果は、rMV-SLAMblind療法による免疫誘導のメカニズムを解く端緒となり、ウイルス療法のさらなる改良のヒントも与えるものである。
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