研究課題/領域番号 |
18K07319
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
植松 美影 (濱田美影) 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (90769449)
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研究分担者 |
田原 秀晃 東京大学, 医科学研究所, 特任教授 (70322071)
内田 宏昭 東京大学, 医科学研究所, 特任准教授 (20401250)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | がん免疫療法 / 免疫チェックポイント / PD-L1 / MFG-E8 / PD-L2 / 抗がん剤 / 化学免疫併用療法 |
研究成果の概要 |
ヒト食道がん培養細胞に抗がん剤を添加することで免疫逃避因子であるPD-L1, PD-L2, MFG-E8の発現亢進を認めた。PD-L1, MFG-E8のプロモーター内で、抗がん剤に応答する転写因子結合領域を特定した。また転写因子Yの発現が低下した食道がん細胞では、PD-L1 mRNAの抗がん剤刺激による発現亢進が抑制され, MFG-E8 mRNAの発現が増強された。さらに、転写因子YがPD-L1やMFG-E8のプロモーターに結合していることを確認した。以上より、食道がん細胞において、抗がん剤刺激によるPD-L1やMFG-E8の発現誘導には転写因子Yが関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗がん剤刺激によるPD-L1, MFG-E8の発現亢進に転写因子Yが関与するという結果は新規の知見である。また本研究課題の核心をなす学術的問いである「がん細胞は、抗がん剤に対する総合的防御機構の構成要素として免疫逃避能を有しているのか?」に対し、「転写因子Yを介した総合的防御機構に免疫逃避能も含まれる」という解を得た。 がん組織での転写因子Yの発現量により化学療法後の免疫逃避因子の発現パターンが推察でき、化学免疫併用療法の効果予測や治療法選択の一助になることが示唆された。さらに転写因子Yをターゲットとした薬剤と免疫療法の併用等、がん細胞の総合的防御機構に着目した新規治療戦略に発展できると考える。
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