研究課題/領域番号 |
18K07331
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
松下 麻衣子 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 准教授 (10327520)
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研究分担者 |
服部 豊 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (20189575)
河上 裕 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任教授 (50161287)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 多発性骨髄腫 / 免疫学的細胞死 / 複合免疫療法 / 免疫増強薬 / 膵がん |
研究成果の概要 |
本研究では、免疫チェックポイント阻害薬の効果が乏しい多発性骨髄腫などの難治がんに対する効果的な複合免疫療法の開発のために免疫増強薬の同定および細胞療法の確立を試みた。その結果、プロテアソーム阻害薬が免疫学的細胞死(ICD)を強く誘導することを見出した。本薬剤で処理した骨髄腫細胞は樹状細胞の成熟化およびT細胞の増殖を促進した。さらに、膵臓がんや骨髄腫に高発現する新規がん抗原に特異的なT細胞を分離しT細胞受容体(TCR)遺伝子のクローニングを行い、このTCR 遺伝子を導入したヒトT細胞の作成に成功した。今後、これらの薬剤とT細胞療法の併用による真に有効な治療法の開発が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在使用されている分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬は多くのがんで有効である一方、生物学的製剤であるため薬価が高く国庫を圧迫することが大きな問題になっている。しかし、本研究で免疫増強作用を見出したプロテアソーム阻害薬は低分子化合物であり、医療経済的にも測り知れない有用性がある。また、本研究で樹立したTCR遺伝子導入T細胞が認識する抗原は、骨髄腫のみならず、膵臓がんなど複数の難治がんに高発現している。以上より、本研究の結果より提案されるプロテアソーム阻害薬と遺伝子改変T細胞療法の併用療法により複数の難治がんで治療効果が得られる可能性がある。
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