研究課題
基盤研究(C)
IL-27が抗腫瘍効果を示す報告が多いが、一方で、小児白血病細胞株などは、IL-27依存的に細胞増殖を誘導することも報告されている。また、我々は、IL-27が造血幹細胞(HSC)に直接作用することも報告した。そこで、本研究では、慢性骨髄性白血病(CML)の原因融合遺伝子BCR-ABLをHSCに導入し、放射線照射したマウスに移植し、CMLを発症させるマウスCMLモデルを用いて検討した。その結果、外来性IL-27は、CD8+T細胞を活性化しBCR-ABL+CML幹細胞のアポトーシスを増強し、一方、内在性IL-27は、直接HSCに作用して細胞増殖を抑制していることが示唆された。
がんは、今や国民の半数が罹患し、死因の1/3を占める深刻な病気となっている。今日、免疫チェックポイント阻害薬やキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法などのがん免疫療法が注目されているが、治療効果に個人差があることや特定のがんにしか効かないなど、改善が迫られている。そこで、これらのがん免疫療法と、がんワクチン療法、サイトカイン療法などと併用し最善の治療方法を確立することが必要である。サイトカイン療法は、その副作用が大きいことが臨床応用への大きな妨げになっている。IL-12ファミリーサイトカインの1つIL-27は、比較的副作用が少なく強い抗腫瘍活性を示す報告が我々の報告を含め多数ある。
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