研究課題/領域番号 |
18K07347
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51010:基盤脳科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
飯高 哲也 名古屋大学, 脳とこころの研究センター(保健), 教授 (70324366)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | fMRI / 安静時 / 覚醒 / 意識 / 視床 / ROC解析 / 眼球運動 / 瞬目 / awake / blink / consciousness / rest / 安静時fMRI / 脳機能ネットワーク / マルチバンド / デフォルト・モード / 後部帯状回 / 感情伝染 / ネットワーク / 注意 |
研究成果の概要 |
デフォルトモードは安静時に、被験者が何も課題を行っていない状態で観察される脳活動である。この神経ネットワークの中で覚醒や意識と関連する視床の活動に焦点を当て、スキャン中の眼球運動や瞳孔径との関連を調べた。18名の健常者からfMRIにより安静時脳活動と、眼球運動および瞳孔径を計測した。瞳孔面積を覚醒度の指標とし、眼球運動を共変量として解析した。覚醒時に活動が亢進する領域は内側前頭前野、後部帯状回、視床などであった。視床のデータを用いて、覚醒状態かどうかの判別が可能であった。本結果から覚醒時に視床および大脳内側面の活動が亢進しており、デフォルトモードと覚醒度の密接な関連が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果から安静時fMRIで計測されたデフォルトモードの中で、視床の活動がヒトにおける覚醒度や意識レベルと関係していることが分かった。この結果は視床という皮質下領域が、われわれの意識の源泉である可能性を示している。安静時fMRIにより意識障害患者からデータを取得し、その解析から患者の意識レベルを判断することも可能になるかもしれない。また近年では安静時fMRIと機械学習により、精神神経疾患の患者と健常者を判別する試みも進められている。そのような臨床研究においては、被験者の覚醒度を正確に判断する必要がある。本研究結果は精神医学における脳画像研究にも、有用な知見を与えることができたと考えられる。
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