研究課題/領域番号 |
18K07362
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
佐藤 幸市 群馬大学, 生体調節研究所, 准教授 (00302498)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | プロトン感知性受容体 / G蛋白共役型受容体 / 脳虚血 / ミクログリア / 微小血管内皮細胞 / 脳内炎症 / 細胞死 / 酸性pH / 脳神経疾患 / 炎症 / 血液脳関門 / シグナル伝達 |
研究成果の概要 |
脳梗塞の原因となる脳虚血では低酸素と解糖系の亢進に基づく弱酸性化が伴うことが推測されている。脳神経系にも細胞外のpH(プロトン)を感知するOGR1ファミリーGタンパク質共役受容体(OGR1、GPR4、TDAG8、pH 8.0~6.0)が発現しているが、それらの役割は依然不明である。本課題の成果として、虚血再灌流モデルの脳梗塞においてTDAG8が抑制的に機能しており、ミクログリアにおけるTDAG8を介した抗炎症性作用が推測された。また、脳微小血管におけるバリア機能制御にGPR4の関与が予想された。このように、脳虚血時のpH感知性受容体を介した新しい調節機構と創薬の可能性が考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では虚血性神経性疾患で報告されている低pH環境変動が中枢神経系細胞群の活性制御を介して神経機能に何らかの作用を及ぼし、脳内恒常性の破綻に関わっているのではないかという仮説を実証しようとしたものである。微小環境因子としてのpH変動は中枢神経系を含む様々な炎症性疾患で生じていると想定されており、このような環境変化を感知する受容体分子の究明は炎症性疾患の新しい治療戦略の構築に寄与すると期待される。また、本研究の成果は細胞外pH変化による多彩な生物作用の分子基盤となる。
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