研究課題/領域番号 |
18K07388
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山田 薫 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (00735152)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | タウ / 伝播 / glymphatic system / aquaporin-4 / 神経科学 / アルツハイマー病 |
研究成果の概要 |
アルツハイマー病をはじめとする神経変性疾患では、細胞外に存在するタウが「細胞間伝播」を生じ病態を拡大することから、その脳内動態の解明は重要と考えられる。これまで細胞外のタウがどのように脳外へ除去されているのかは不明であったが、本研究では脳間質液中に存在するタウが、脳脊髄液に移行すると、深頚部リンパ節を経由して脳外へ排出されていること、またこの過程にAQP4が関与することを見出した。AQP4を欠損するタウトランスジェニックマウスでは、リン酸化タウの異常蓄積だけでなく、神経変性が著明に増悪し、細胞外タウのクリアランスがタウ蓄積、神経変性に重要な役割を果たしていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞外のタウがタウ病態進展に関与していることが示唆されている一方で、その脳内動態に関しては不明な点が多い。本研究は細胞外に存在するタウがglymphatic systemにより脳間質液から脳脊髄液へ、次いで深頚部リンパ節を経由して脳外へ排出されていることを明らかにした。Aquaporin-4を欠損することでgymphatic systemが阻害されたマウスにおいては、リン酸化タウ蓄積と神経変性が著明に増悪したという本研究結果は、細胞外タウのクリアランスと、タウ病態の密接な相互作用を示唆するもので、細胞外液に存在するタウを標的とした、神経変性疾患治療の妥当性を支持する所見と考えられる。
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