研究課題/領域番号 |
18K07390
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
|
研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
小山 なつ 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (50135464)
|
研究分担者 |
中西 美保 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (40382048)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | ラモトリギン / 恐怖回避モデル / 神経幹細胞 / ニューロスフェア / Brdu / 恐怖記憶の消去 / 気分安定薬 / 神経新生 / BrdU / オープンフィールドテスト / 恐怖条件付けテスト / ニューロスフェアアッセイ / 痛み / 恐怖記憶 / 記憶の消去 |
研究成果の概要 |
神経幹細胞の自己複製能と恐怖記憶に対する、気分安定薬であるラモトリギンの作用を解析した。ニューロスフェアによるIn vitroでの自己複製能の解析では、ラモトリギンによる用量依存性の細胞塊の増殖効果が認められた。BrdU法によりIn vivoでの解析においても、ラモトリギン12週間投与により上衣下帯:SEZと歯状回顆粒細胞下層:SGZに新生ニューロンを産み出すニューロンプールの増大が認められた。恐怖条件付けテストでの連合学習時の恐怖反応は増強したが、恐怖記憶の亢進は認められなかった。以上の結果から、ラモトリギンによる神経幹細胞の自己複製能の亢進は過剰な恐怖反応を防止する可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性痛を訴える成人は、意外なことに働き盛りの世代で最も多く、慢性痛による経済的損失を減少させるために、慢性痛のメカニズムを解明する研究は重要である。「恐怖回避モデル」が背景にある慢性の痛みに対しては、痛みに対する過剰な恐怖記憶の鎮静化が治療において重要となると考えられる。気分安定薬作用のあるラモトリギンによる、神経幹細胞の事項複製能の促進作用と恐怖記憶の鎮静化作用が確認されれば、副作用の出ない用量でのラモトリギンの投与は、難治性の慢性痛に対して行われる運動療法と心理療法の効果を促進させる可能性が予想される。
|