研究課題
基盤研究(C)
原発性胆汁性胆管炎(Primary biliary cholangitis; PBC)患者の末梢血液におけるエクソソーム(細胞外分泌小胞)内のmicroRNA (miRNA)について網羅的解析を行い、今後、適切な個別化治療を行うためのバイオマーカー、また、治療効果予測因子と成り得る可能性について検討した。ウルソデオキシコール酸(Ursodeoxycholic acid; UDCA)による治療効果良好群と治療効果不良群に分類して検討したところ、4分子(hsa-miR-940, hsa-miR-1470, hsa-miR-3663-3p, hsa-miR-4632-3p)が候補として挙げられた。
PBCの第1選択薬はウルソデオキシコール酸(Ursodeoxycholic acid; UDCA)であり、UDCAに対する治療反応性が良好であれば生命予後は一般集団とほぼ同等であるが、治療反応性が不良な場合には徐々に進行して肝硬変へ至り、肝不全ないし肝細胞癌を発症する。治療開始後の早期に何らかの基準を用いてUDCAに対する治療反応性を判定し、治療反応性が不良と判断された場合には速やかにセカンドラインの治療を行うことが重要と考える。今回の研究成果が、治療開始早期の治療効果判定の一助になる可能性がある。
すべて 2019
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Hepatology.
巻: 印刷中 号: 6 ページ: 2035-2046
10.1002/hep.30552