研究課題/領域番号 |
18K07423
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
遠藤 仁 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50398608)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | サルコペニア / 老化 / Wnt-βカテニンシグナル / プロレニン受容体 / YAPシグナル / 細胞融合 / 早熟分化 / Wntシグナル / オートファジー / Wntシグナル |
研究成果の概要 |
加齢性骨格筋萎縮の予防は健康寿命の伸長のために重要です。我々は、従来、血圧調節分子として知られていたプロレニン受容体PRRが、老化と関連が深いWnt-βカテニンシグナルやYAPシグナルを活性化することで加齢性骨格筋萎縮の病態形成に関与することを明らかにしました。PRR-Wntシグナルの活性化は、筋線維の早熟分化を誘導し、筋芽細胞の融合を阻害することで、結果的に筋線維、特に速筋線維の萎縮を起こします。PRR中和抗体、Wnt阻害薬、YAP阻害薬はそれぞれ筋萎縮を抑制する効果を示し、加齢性骨格筋萎縮の治療薬になる可能性を示しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、高齢化を迎える日本において、元気に健康を維持したまま生活できる期間、いわゆる健康寿命は、平均寿命にくらべ10年前後も短く、この予防および治療は現代医療の喫緊の課題といえます。健康寿命の低下に寄与する最も大きな因子の一つが、加齢性骨格筋萎縮によるADLの低下です。我々の研究で得られた成果から、加齢性骨格筋萎縮に関係する分子とシグナル経路(PRR-Wnt-YAPシグナル)を抑える薬剤が治療薬の可能性を持っていることが明らかになりました。従来、加齢による筋肉の減少は不可避な老化現象とみなされてきましたが、本研究の結果からも治療介入可能な病態・疾患の一つと考えられます。
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